臨床経験20年を超えるベテラン講師陣 第一回 竹谷内 一愿
本学のカイロプラクティック科講師は、実に多くの臨床経験と年数を誇っています。カイロプラクティックの生き字引ともいわれ、カイロプラクティックの手技に関する知識は、本学の財産ともいえます。
それぞれがユニークな個性と指導力を持ち、自身の臨床経験から、学生が学び取るものははかり知れません。
竹谷内 一愿(たけやち・かずよし) 臨床歴40年 延べ患者数20万人

カイロ系科目の講師、一愿先生は、戦後日本においてカイロプラクティックを普及するために尽力した、カイロプラクティックの歴史に名を残す、故・竹谷内米雄を父に持ち、幼少期からカイロプラクティックを身近に育った。
一愿先生は5人兄弟の3番目。次男。長男宏明は医科大学を経て整形外科医になるが、のちに同じくナショナルカイロ大学に留学し、カイロプラクターになる。三男であり弟の伸佳も同じく、放射線技師の資格を取得後、米国同大学に留学し、カイロプラクターになる。5人兄弟の他2人は女性で、家業のカイロプラクティック治療院をサポートしている。生粋のカイロプラクティック一家である。
青年になり、カイロプラクティックの魅力にますます引き込まれ戦後初のアメリカはナショナルカイロプラクティック大学に留学生となった。当時1ドル360円の時代、船で単身渡米したのである。その時代の両親の協力とカイロプラクターになる、という意思の強さで、未知の世界に飛び込んだ。当時は今よりもカイロプラクティックという言葉がほとんど聞きなれない時代で、認知度はなかった。英語力もなし。それでもカイロプラクターになるという夢と可能性に賭けた。
森鴎外や夏目漱石ではないけれど、当時日本人の留学生はほとんど皆無。ましてや自費留学でカイロを学ぶなど、周囲からみれば危険なカケ、大博打と見られたはずであろうが、カイロプラクターである父米雄の信念と先見の明により、その後のカイロプラクティック業界を作り上げる礎(いしづえ)となった。
卒業したナショナルカイロプラクティック大学時代の同期生は、現ナショナル健康科学大学の学長であるウインタースタインD.C.。カイロプラクティックの歴史上忘れることができない故・ジェンシー先生の教え子でもあり、じかにジェンシーD.C.から学んだ知識は、本学および日本のカイロプラクティック業界において財産でもある。
帰国後は、日本のカイロ史に名を残す業界活動に精力的にかかわり、日本カイロプラクティック総連盟を発足、第4代会長としてカイロプラクティックの普及と啓蒙に力を入れる。
機知に富む性格で常に前向き。運の強さは周囲の仲間の折り紙つき。これまで多々の受難をウィットとユーモアと、多少の頑固さで切り抜けてきた。
当時、日本には法律がないことから「カイロプラクター」と名乗り、技術も医学的知識もない者による施術でケガや悪化が多発していた。新聞やニュースでも大々的に取り上げられ、マスコミによる「カイロプラクティックは危険」という言葉が独り歩きし始めたのである。カイロプラクティックを開業するに、法律がないために小資本で始められ、かつ金儲けのためだけにほとんど学ばずにカイロプラクターとなった人が大勢出てきた時代である。
そんな暗雲立ち込める時代においても、一愿先生は常に前向きに、かつ凛とした態度で立ち向かってきた。
「日本だけがカイロプラクティックに対する批判や中傷が激しいわけではない。アメリカのカイロプラクティックの歴史においても、医師会による弾圧を受け、マスコミによる根拠なき誹謗中傷により、カイロプラクティックが理解されない時代があった。
しかしながら、『医学的知識』と『理論に基づいたカイロプラクティックの技術と知識』をもち、患者を快復させてきた事実が根拠となり、カイロプラクティックが法制化されるに至った。日本も今、アメリカと同じ歴史を辿っているのであって、いずれ正規のカイロプラクティックを学んだカイロプラクターが正当に評価される時代が必ずくる」
と学生に説いている。
開校15年の中で、カイロプラクティック学、理論、哲学、臨床など、さまざまな講義を担当。中でも、カイロプラクティックの個性であり真髄といわれている「哲学」においては、学生からの支持が非常に高い。在学中は何気なく聞いていた哲学の講義も、卒業して臨床にあたり、さまざまな症例、困難、迷いに遭ったときに一愿先生から教えられた「哲学」が助けてくれた、という声が多くある。
臨床年数は約27年。東京青山で兄弟3人で経営している「東京カイロプラクティックセンター」において、延べ15万人もの患者治療を行ってきた。この臨床経験が指導者としてものを云う。ほとんどの症例施術経験がある指導者は、国内においてほとんどいない。
一愿先生・御年66歳。
一愿先生の講義を受けたい方は、急いだ方が良いです。
次回の講師紹介は「竹谷内伸佳」先生。
(敬称略・文責:佐藤靖子)





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